誰でも楽しめるライフル射撃
ライフル射撃の競技種目
ライフル射撃競技は、正方形の白い紙に黒い円が描かれた標的を使用します。黒い円の中心が10点で、そこから離れるほど9点、8点、7点…と下がっていきます。 弾1発につき10点満点で、これを規定時間内に規定の弾数撃ち、合計点数を競います。 ライフル銃の種類、標的までの距離と標的のサイズ、射撃姿勢によって、様々な種目に分かれています。
エアーライフル
スモールボアライフル立射
火薬を使わず圧縮空気で口径4.5mmの鉛の弾を発射する空気銃を使い、10m離れたところにある標的を撃ちます。
標的に描かれた黒い円(4〜10点圏)の直径は30.5mm。その中心の10点圏は直径0.5mmという精密さが要求される競技です。
銃刀法上、最初から火薬を使用する銃は許可されないため、空気銃を使うこの種目から競技を始めることになります。
また、反動もほとんどありません。都内なら区立や市立の体育館などに射撃場も多く、練習にも便利です。
【種目】
○立射60発 600点満点 1時間45分
○伏射60発 600点満点 1時間45分
スモールボアライフル
スモールボアライフル伏射
口径5.6mmの実包(火薬で発射する弾)を使用する小口径のライフル銃を使い、50m離れたところにある標的を撃ちます。
標的に描かれた黒い円(4〜10点圏)は112.4mm。その中心の10点圏は直径10.4mmです。
この競技は、伏射(腹這いに寝そべって撃つ)・立射(立って撃つ)・膝射(片膝を立てて座って撃つ)の3姿勢で競われるので、
姿勢ごとの気持ちの切り替えと、長時間の集中力が試されます。
【種目】
○3姿勢60発(伏射20発+立射20発+膝射20発) 600点満点 2時間15分
○3姿勢120発(伏射40発+立射40発+膝射40発) 1200点満点 3時間00分
○伏射60発 600点満点 1時間15分
ラージボアライフル
スモールボアライフル膝射
口径5.6mm以上8mm以下のセンターファイヤー実包(雷管のセンターをたたく形式)を使用するライフル銃を使い、300m離れたところにある標的を撃ちます。
標的に描かれた黒い円(5〜10点圏)の直径は600mm。その中心の10点圏の直径は100mmです。
国内では100m競技もあり、その場合には300m競技の3分の1サイズの標的を使用します。
火薬や弾が大きいぶん反動も大きく、男性により人気の高い種目です。
下記の種目の他、銃を固定して精度を競うベンチレストや、ハンティングライフルを使った種目もあります。
※スモールボアライフルも口径5.6mmですが、リムファイヤー実包(雷管のへりをたたく形式)を使用します。
センターファイヤー実包の場合は、ラージボアとして扱います。
【種目】
○3姿勢60発(伏射20発+立射20発+膝射20発) 600点満点 2時間15分
○3姿勢120発(伏射40発+立射40発+膝射40発) 1200点満点 3時間00分
○伏射60発 600点満点 1時間15分
エアーピストル
エアーピストル
火薬を使わず圧縮空気でエアーライフルと共通の口径4.5mmの鉛の弾を発射する空気けん銃を使い、10m離れたところにある標的を撃ちます。
標的に描かれた黒い円(7〜10点圏)の直径は59.5mm。その中心の10点圏は直径11.5mmです。
他のライフルとは照準器の形状が違い、片手で銃を構えるのが特徴。それなりの筋力と独特な照準技術が要求されます。
【種目】
○立射60発 600点満点 1時間45分
その他の種目
【ビームライフル】
銃身に赤外線の発光管を組み込んだ銃を使用します。銃の所持許可が不要なので、子供から楽しめるライフルの入門編とも言えますが、
競技内容は他のライフルと全く同じです。
【ハンドライフル】
エアーピストルの銃身と銃床を長くしたような形の圧縮空気を利用した銃を使用する、日本国内のみの種目です。
照準器の形状と構える姿勢もエアーピストルと共通です。
エアーライフルと同様に、最初から所持許可申請して所持できるので、エアーピストルを目指す人向けの競技です。
【装薬けん銃】
実包を使用するピストルは、エアーピストルで4段以上をとると所持する資格が得られます。
他のライフルのように静止した標的を撃つ種目の他、標的が90°回転し、数秒間正面を向いているときに撃つという種目もあります。